98A09
国際生活機能分類〈ICF〉に関する説明で適切なのはどれか。
 
1.病気,変調,傷害に関する分類である。
 
2.背景因子は「個人因子」と「環境因子」である。
 
3.国際障害者年が契機となって国際的に広く定着した。
 
4.参加制約とは,個人が活動を行うときに生じる難しさをいう。

×1
ICFは「人間の生活機能と障害の分類」で,病気,変調,傷害などマイナス面の分類だけでなく,生活機能というプラス面の分類も加えて,すべての人の健康状況や健康関連状況が記載できるようになっている。
 
○2
背景因子(contextual factors)は,個人の人生と生活に関する背景全体を表す。それは環境因子(家庭,職場,学校などの社会的環境)と個人因子(人種,性別,年齢,健康状態,習慣など,個人生活の背景となるもの)の2つの構成要素からなり,ある健康状態にある個人やその人の健康状況や健康関連状況に影響を及ぼしうるものである。
 
×3
ICFは,2001年にWHO総会で採択されたものである。国際障害者年は1981年のことである。
 
×4
ICFは第1部の生活機能と障害と第2部の背景因子から構成されています。第1部は,さらに心身構造と活動・参加に分かれる。
心身構造は生理的な心身機能と解剖学的な身体構造からなる。例を挙げれば,視機能が前者,角膜,水晶体,網膜などの目の構造が後者に相当する。そして,視機能と目の構造が健常を保つことによって機能的構造的統合性を発揮できる(その臓器を有効に使うこと;この場合では,ものを見ることができる)。逆にこのどちらかに不具合がある場合,機能障害(impairments)となる。
活動(activity)とは,課題や行為の個人による遂行のことで,活動制限(activity limitations)とは,個人が活動を行うときに生じる難しさのことである。つまり,食事や排泄,衣服の着脱などの日常生活動作や移動動作,コミュニケーションに支障を来している状態のことである。
また,参加(participation)とは,生活・人生場面(life situation)への関わりのことで,参加制約(participation restrictions)とは,個人が何らかの生活・人生場面に関わるときに経験する難しさのことである。換言すれば,人間に保障されている生活水準や社会活動への参加,社会的評価が保障されていない状態のことである。→ [参考]ICFの概念

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